日本放送労働組合   〒150-8001 東京都渋谷区神南2-2-1
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総務相「命令放送」諮問について
(10.27)
「共謀罪」に ついて
(5.10)
職員の不祥事に
ついて

(4.12)
取材源の秘匿を
めぐる一連の
司法判断に ついて

(3.20)

 

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                                 (第109回定期中央大会 2006.7.8-9)

「ETV2001」判決を受けて (2008.06.13)

  「ETV2001」についての上告審判決が6月12日、最高裁で出されました。最高裁は、取材対象者の「期待権」を認めNHKなどに計200万円の賠償を命じた高裁判決を破棄し、賠償請求を棄却しました。これで、NHK側の逆転勝訴が確定しました。
  判決では「期待権」について、「放送事業者がどのように番組の編集をするかは、放送事業者の自律的判断にゆだねられて」いるとしたうえで、「(取材対象者の)期待や信頼は原則として法的保護の対象とならない」としました。また、高裁判決ではポイントとなった政治的な圧力が番組改編に影響を与えたかどうかについての判断はありませんでした。

 取材対象者の「期待権」を条件付きではあれ認めた高裁判決に対しては、組合は「NHKに限らず放送番組そのもののあり方に影響を与え、放送の自主自立を揺るがしかねない」との違和感がありました。この点、最高裁判決は「期待権」を原則として法的保護の対象として認めないものであり、表現の自由を尊重した判断として評価したいと思います。
 同時に、真に放送の自主自立を守っていくためには、考えていかなければならない点も残されました。この裁判を通じて明らかになった多くの課題から目を背けることはできませんし、今回の判決でそうした課題が解決したわけでもありません。これまでの経緯を踏まえつつ、私たちに課せられた役割と責任の重さをあらためて噛みしめ、日々の業務の中で公共放送としての役割と責任を着実に果たし続けていきたいと考えています。

 

国際放送をめぐる問題について(04.03)

ラジオ国際放送に関する個別具体的な「要請」が総務大臣から出され、NHKは応諾することとしました。これに対し、日放労は以下のような見解を出しています。

   ※    ※    ※    ※    ※    ※    ※    ※

 4月1日、総務省はNHKに対し、改正放送法の施行に伴い、08年度におけるラジオ国際放送およびテレビ国際放送についての実施要請をおこないました。これに対し、NHKは要請を応諾する旨を総務大臣に回答しています。

 今回の要請にあたっても、ラジオ国際放送については、「北朝鮮による日本人拉致問題に特に留意すること」とする個別具体的な要請が含まれています。改正放送法により、「命令放送」が「要請」と規定があらためられたものの、こうした個別具体的な要請には、放送の自主自立を貫いていく観点から違和感を拭い去ることができないと言わざるを得ません。

 NHKは、「個別具体的な要請は、放送の信頼性、客観性に疑念を抱かせるおそれもあり、その応諾には慎重な判断が必要」としたうえで、「報道機関として、自主的な編集判断をおこなったうえで、一貫して必要な国際放送を適宜適切に実施してきており、今回の要請に応じても、番組編集の自由が確保していけるものと判断した」としています。

 日放労としてもこれまで主張してきたとおり、実際に「要請」を応諾するにせよ、NHKは言論・報道機関として、そして、視聴者による受信料制度で成り立つ公共放送として、視聴者・市民に対して、言論・放送の自由への介入は断じて許さないという毅然とした姿勢を示していくことが何より重要だと考えています。

日本放送労働組合
2008年4月2日

   ※    ※    ※    ※    ※    ※    ※    ※

 またこの他にも最近、国際放送をめぐってさまざまな発言がなされています。

 日放労では従来から、国際放送については編集権の確保が大前提である上で、国内放送と同様、自主的な放送を貫くべきである、またその姿勢を明確に視聴者に対してアピールしていくべきである、と交渉の中で経営執行部に対して主張しています。現状を的確に取材し、自律的な編集のもとに放送していくべきという姿勢は、今後とも変わりません。

 

インサイダー問題を受けて、私たちなりの議論を進めています(03.07)

 日放労ではこの1ヶ月の間、各地で職場集会やフォーラムを開いています。広島、仙台、東京で外部の方を招いてフォーラムを開いたほか、各職場では組合を中心に、あるいは労使の枠を越えて、議論が行われています。

 とりわけインサイダー問題がわたしたちの中から起きたことを、視聴者のみなさんに深くお詫びするとともに、どこに原因があったのかを考える。そうした話し合いが行われています。
 また、放送法の改正や新しいガバナンスの構築によって、現場にどのような影響があるのかという懸念も広まっています。お詫びするべきはお詫びしつつ、しかしそのなかでも、どうすれば視聴者の方にいま社会で起きている大事なことを放送でお伝えできるのか。
 お招きした外部の方からはNHKの体質についての指摘、どうして現場から意見を出そうとしないのか、実際に放送にたずさわっている人たちの考えがわからない、といった疑問など厳しい声が寄せられています。日放労の活動に対しても、取り組みが十分ではない、という意見もありました。

  こうした活動をご紹介する準備を進めているところです。もうしばらくお待ちください。

職員のインサイダー取引の疑いについて (01.31)

17日、協会が、職員のインサイダー取引の疑いを公表したことを受けて、日放労では18日、以下のような文書を組合員へ向けて伝達しました。

いま一度、原点を見つめ直そう

 17日、協会は記者会見をおこない、昨年3月に職員3人が株のインサイダー取引をおこなった疑いがあるとして、証券取引等監視委員会が任意の調査に入ったことを明らかにしました。うち2人は、放送直前に原稿システムの端末でニュースの内容を知り、株取引をしたことを認めているといいます。
  視聴者の負託に応えるための公共放送の職員が、インサイダー取引という違法行為をおこなうことは言語道断であり、まずは、すべての視聴者に対して、深くお詫びしなければなりません。そのうえで、二度とこのような事態を引き起こさないことも約束しなければなりません。
  “一部の職員が起こした問題”と認識するのではなく、公共放送NHKで働くすべての者が、いま一度“視聴者のために”という理念を噛みしめなければ、信頼回復への道は遠のくばかりです。

 2004年の不祥事発覚を受け設置された「デジタル時代のNHK懇談会」がまとめた報告書の一節をここに再掲します。自戒を込めつつ、私たち一人ひとりが認識を新たにしたいと思います。

 私たちはNHKで働くすべての人たちに訴えたい。どうか一人ひとりが、受信料を支払っている視聴者一人ひとりの顔を、その期待するものを、ありありと思い浮かべ、真正面から受け止めてもらいたい。それに応えるために何をすべきか、何をしてはならないかを静かに考え抜いてほしい。そこで自覚される公共放送の役割をていねいに果たしつづけること。職員一人ひとりのレベルではそのようにしてしか、この種の不祥事の再発は防げないし、公共放送の理念もまた、日々のそうした地道な仕事のなかで生命を吹き込まれ、具体化していくものである。
(2006年6月19日「デジタル時代のNHK懇談会」報告書より抜粋)

総務大臣の「命令放送」電波監理審議会への諮問について (10.24)

個別項目の「命令放送」に反対する

 本日、菅総務大臣が閣議後の記者会見で、NHKの短波ラジオ国際放送について、拉致問題に関する命令放送をおこなうことを、11月8日の電波監理審議会に諮問することを正式表明しました。

 これまでも毎年、▼時事、▼国の重要な政策、▼国際問題に対する政府の見解、など、大枠での実施命令はおこなわれてきましたが、放送内容はNHKの自主性に委ねられてきました。今回、実施命令するとしている拉致問題についても、自主的な判断に基づいて重点的かつ客観的に報道してきています。

 そうしたなかでの個別項目の実施命令は、NHKへの権力の介入と受け止めざるをえません。言論・放送の自由への介入は、断じて許すことはできません。

2006年10月24日 日本放送労働組合

 

「命令放送」電波監理審議会への諮問について (11.07)

「自主自立」を貫くために

 8日の電波監理審議会に、NHKのラジオ国際放送で、拉致問題に関する放送の実施命令をおこなうことが諮問されます。菅総務大臣は、国会答弁で繰り返し、編集権には踏み込まないことを述べていますが、個別項目について放送の実施命令をおこなうこと自体が、編集権に踏み込んでいると受け止めざるを得ません。

 総務大臣は、テレビの国際放送についても、来年度の国の予算に盛り込んだうえで、ラジオに準じて命令放送がおこなえるとの認識も示しています。今回の実施命令が認められ、さらにテレビにまで適用されることになれば、放送の自主自立が脅かされる懸念はますます広がるばかりです。

 NHK経営は、実際に命令が出された場合でも、これまでどおり自主判断を貫くとの姿勢を示していますが、言論・放送機関として、そして、受信料で成り立つ公共放送として、視聴者・市民に対して、言論・放送の自由への介入は断じて許さないという毅然とした姿勢を示していくべきです。

 

 2日の会見で会長は、「新しいテレビ国際放送を考え出そうという動きの中で、我々は、NHKブランドで放送を出していくことが実効的な国際発信の強化につながるのではないかと主張している」と述べました。

 であるならば、命令放送について、視聴者・市民が放送への権力の介入を懸念している今、そうした意見も受け止め、公共放送としてどうあるべきかを示していく必要があるのではないでしょうか。それがないままでは、国際的にも、日本の公共放送への信頼を失わせていくだけです。

 NHK改革においても、その大前提が、放送の自主自立を貫くことであるのは言うまでもありません。今後の労使議論のなかで、経営姿勢をあらためて糺し、視聴者・市民と向き合い、公共放送としての業務運営に真に活かすことができる議論・改革をすすめていかなければなりません。

 

2006年11月7日 日本放送労働組合

                                                           

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